あなたもきっと誰かに話したくなる!韓服の歴史と構造[チマチョゴリ]
アンニョンハセヨ、サランのコリア堂へようこそ!
今回は韓国の伝統衣服である「チマチョゴリ(韓服)」をテーマに韓国語を勉強していきたいと思います。
チマチョゴリと言えば、丈の短い上着にロングのスカートをイメージしますよね。
しかし長い歴史を遡ってみれば、私たちが想像するチマチョゴリとは違うものもたくさんあったのです。朝鮮時代には「結婚をしていない娘さんは真っ赤なスカートに黄色の上着を着る」など服の色で自身の立場を表していたそうです。
またチョゴリ(上着)の襟や結び紐などにもちゃんと一つ一つ名称があるので、それについても詳しくご紹介したいと思います。
では早速チマチョゴリについて詳しく書いて行きたいと思います!
チマチョゴリとは?
チマチョゴリ(치마저고리)とは、女性の韓服のスカート(치마 チマ)と民族衣装の上着(저고리 チョゴリ)をひっくるめていう言葉です。
日本ではよく「チマチョゴリ」と言いますが、実は韓国では「韓服 (한복 ハンボk)」と言います。
男性が着る韓服は(바지저고리 パジチョゴリ)といい、「바지」は日本語で「ズボン」という意味です。
それぞれの衣服についてもう少し詳しく説明していきます。↓
チョゴリ
丈の長さが30㎝くらいの短い上着であり、筒袖や掛け襟、胸のあたりにある結び紐もまとめてチョゴリと言う。
チマ
1枚の布からなるスカート模様の下半身につける衣服で、長さは胸からくるぶしまである。
素材はチョゴリもチマも絹が多い。
チョゴリの歴史
韓服はチョゴリ(上着)が短くチマ(スカート)は長いが、このような現在の韓服の形態になるまで様々な変化が見られた。
朝鮮中期1580年頃、チョゴリの長さはなんと81㎝ととても長かったのだ。
1616年は63㎝、1700年は42㎝くらいとどれも腰を覆う長さだった。
しかし、1780年頃→27㎝、1890年→19.5㎝、1900年代には14.5㎝まで短くなり露出が多い衣服となった。
1930年代からは26㎝くらいとまた長くなり、現在の形に定着した。
身分表示
朝鮮時代には服の色で自身の立場を表したそうですが、いったいどのような身分の人が何を表すために、何色の韓服を着ていたのでしょうか?
- 結婚をしていないお嬢さん→ 真っ赤なチマ(スカート)に黄色のチョゴリ(上着)
- 花嫁・新婦→真っ赤なチマに薄緑色のチョゴリ
- 結婚した婦人→藍色のチマに翡翠色のチョゴリ
- チョゴリの袖口が藍色の場合→息子がいる
- 赤紫色の結び紐をつけている人→夫がまだ生きているということを表した
朝鮮時代の人々はこのように自身の立場を表していたんですね…!
ちなみに私が今韓服を着るなら1番の真っ赤なチマに黄色のチョゴリです。笑
(いつか素敵な人が現れますように・・・(;^ω^))
チョゴリの構造
最後にチョゴリの名称について書いていきたいと思います。
①동정 (トンジョン)…チョゴリの襟に当てる白い掛け襟
②깃(キッ)…襟
③끝동 (ックットン)…女性のチョゴリの袖先の部分(違う色の布を用いる)
④섶 (ソプ)…チョゴリの両側が胸の前でかみ合わさっている部分
⑤고름 (コルム)…結び紐
⑥배래(ペレ)…袖の丸く膨らんでいる部分
*⑥배래には「魚の腹部」という意味もあり、チョゴリの袖の丸く膨らんでいる部分と魚のお腹がふっくらと出ている様子が似ていることから由来した。
まとめ
今回は「チマチョゴリ」について勉強していきましたが、皆さんいかがでしたか?
まさかチョゴリの丈があんなにも長くなったり短くなったり変化していたなんてビックリですよね!
ちなみに翡翠色などの繊細な色を出せるようになったのは高麗時代からだそうです。
今回の記事を通して染色技術、指輪やネックレスなどの装身具についても詳しく調べてみたくなりました^^
皆さんも韓国の歴史について一度調べてみてはいかがでしょうか?
きっとたくさんの新しい発見があるはずです!
それでは次のコリア堂でお会いしましょう、アンニョン。
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